I. 基礎編
　A. 定位照射の放射線生物学 　 　（茂松直之）
　　　　　　1．これまで行われてきた照射方法
　　　　　　2．放射線生物学の基礎
　　　　　　3．定位手術的照射の線量
　　　　　　4．分割照射の意義
　　　　　　5．理想的な分割回数の算出
　　　　　　6．その他の因子
　　　　　　7．問題点
　B. 治療にともなう障害
　　　（1）急性障害 　（佐藤導直，茂松直之）
　　　　　　1．脳浮腫
　　　　　　2．嘔気，嘔吐
　　　　　　3．痙攣
　　　　　　4．四肢筋力低下
　　　　　　5．失語症
　　　　　　6．脱毛
　　　（2）晩発性障害 　（佐藤導直，茂松直之）
　　　　　　1．放射線壊死
　　　　　　2．脳神経障害
　　　　　　3．交通性水頭症
　　　（3）長期にわたる障害 　　 （山本昌昭）
　C. 定位照射のための神経解剖学 　　 （大平貴之）
　　　　　　1．神経解剖
　　　　　　2．プランニング上特に重要な組織とその放射線感受性
　D. 定位照射の放射線物理学 　　 （橋本光康）
　　　　　　1．X線発生装置
　　　　　　2．光子（X線，γ線）と物質との相互作用
　　　　　　3．吸収線量と照射線量
　　　　　　4．二次電子平衡
　　　　　　5．定位放射線照射での物理現象
　　　　　　6．定位放射線照射時の照射条件
　　　　　　7．モンテカルロシミュレーション（Monte Carlo simulation）
　E. 微小線束の線量測定 　　 （大谷浩樹）
　　　　　　1．微小線束の電子平衡と検出器
　　　　　　2．微小線束の諸特性の測定
　F. 定位照射の医療経済 　 （土器屋卓志）
　　　　　　1．健康保険制度の特徴と放射線治療
　　　　　　2．定位照射と高度先進医療
　　　　　　3．手術との比較
　G. 定位照射施行の実態 　　 （永田　靖）
　　　　　　1．アンケート調査結果
　　　　　　2．考察
　H. 定位照射後の効果判定 　 （藤井博史，栗林　徹）
　　　　　　1．治療効果の判定に用いられる画像診断法とその特徴
　　　　　　2．定位照射後に画像検査で観察される所見
　　　　　　3．治療効果の評価方法
　　　　　　4．画像検査の進め方

II. 装　置
　A. ライナック定位照射装置 　　 （國枝悦夫）
　　　　　　1．装置
　　　　　　2．ライナック定位照射装置の特徴
　　　　　　3．線量分布
　　　　　　4．照射法
　B. C-アーム型ライナック 　 （玉木紀彦，江原一雅）
　　　　　　1．開発経緯
　　　　　　2．装置の概要
　　　　　　3．3次元放射線治療計画装置
　　　　　　4．照射中心の位置精度の向上
　　　　　　5．本装置の特徴
　　　　　　6．治療成績
　C. サイバーナイフ （塩見浩也）
　　　　　　1．フレームレスの定位放射線照射
　　　　　　2．アイソセンターを用いない放射線治療
　　　　　　3．自動計画作成機能
　D. ガンマナイフ 　　 （山本昌昭）
　　　　　　1．装置
　　　　　　2．治療の実際と照射計画
　　　　　　3．照射の実際
　　　　　　4．治療対象
　E. 定位照射の精度管理 （國枝悦夫，北川五十雄）
　　　　　　1．定位照射の各施行過程
　　　　　　2．座標位置取得の精度
　　　　　　3．患者設定の精度
　　　　　　4．ライナック装置の幾何学的誤差
　　　　　　5．線量投与
　　　　　　6．総合的精度管理の方法
　F. ネットワーク技術 　　 （安藤　裕）
　　　　　　1．ネットワークの種類
　　　　　　2．転送プロトコールと画像データフォーマット
　　　　　　3．データフォーマット
　　　　　　4．画像専用フォーマット（DICOM規格，IS＆C規格，共通規格）
　　　　　　5．ネットワークの利便性

III. 定位照射の方法
　A. 定位照射の実際 　（北村正幸，國枝悦夫）
　　　　　　1．固定フレーム
　　　　　　2．フレーム装着の実際
　　　　　　3．標的の位置設定と照射
　　　　　　4．Beam’s eye positioning systemによる照射位置設定
　B. 定位照射のための画像検査 　（川口　修，國枝悦夫）
　　　　　　1．血管造影
　　　　　　2．X線CT
　　　　　　3．MRI
　C. 治療計画 　　 （國枝悦夫）
　　　　　　1．治療計画の目的
　　　　　　2．治療計画装置
　　　　　　3．線量分布の最適化
　　　　　　4．治療可能体積

IV. 臨　床
　A. 血管性病変 　（青山英史，白土博樹）
　　　　　　1．頻度，出血率，予後因子など
　　　　　　2．手術，塞栓術，定位放射線照射の比較
　　　　　　3．定位照射の適応基準
　　　　　　4．方法
　　　　　　5．閉塞率，副作用に及ぼす因子
　　　　　　6．治療後の出血の危険性について
　　　　　　7．定位照射後の組織学的変化
　　　　　　8．分割照射の有用性について
　B. 定位照射と塞栓術の併用 　　　（小野塚聡，大平貴之，河瀬　斌）
　C. 転移性脳腫瘍 　 　　　（武田篤也，川口　修，國枝悦夫）
　　　　　　1．定位放射線照射の適応について
　　　　　　2．転移性脳腫瘍の頻度
　　　　　　3．放射線感受性と定位放射線照射
　　　　　　4．転移性脳腫瘍の診断，照射野設定時の注意
　　　　　　5．治療法
　D. 原発性脳腫瘍 　（徳植公一，秋根康之）
　　　　　　1．グリオーマ
　　　　　　2．髄膜腫
　　　　　　3．下垂体腺腫
　E. 聴神経腫瘍 　　　（大平貴之，塩原隆造，河瀬　斌）
　　　　　　1．顕微鏡手術
　　　　　　2．定位手術的照射
　　　　　　3．治療法の選択
　F. 聴神経腫瘍への分割照射 　　 （白土博樹）　
　G. 体幹部の定位照射 　　 （植松　稔）
　　　　　　1．体幹部定位照射の理論的根拠
　　　　　　2．防衛医大の体幹部定位的照射装置（FOCAL unit）
　　　　　　3．実際の治療法
　　　　　　4．FOCAL unitの三次元的位置精度（定位照射or定位的照射）
　　　　　　5．体幹部の標的病巣
　　　　　　6．肺癌に対する定位的照射の経験
　　　　　　7．肝癌に対する定位的照射の経験
　　　　　　8．他施設での方法や将来の可能性など

V. 商用システム
　　　　・三菱電機株式会社
　　　　・エレクタ株式会社
　　　　・ソファモアダネックグループ
　　　　・瑞穂医科工業株式会社
　　　　・日本ストライカー株式会社
　　　　・ダイレックスジャパン株式会社

将来の展望（あとがきにかえて）