今日,診療に従事している診療放射線技師は撮像後,画像に関するレポートを提出したり,撮像中にモニターで緊急を要する異常像があれば,関係者に連絡をとりその対応策を講じるなど,チーム医療の一員として画像診断に深くかかわらなければならない施設が多くなってきました。
これらの背景をもとに,教育分野ではカリキュラムや国家試験問題の改正が行われ,画像診断に必要とされる病態学や疾病と障害を中心にした臨床医学に関する教育が充実しました。
X線CTやMRIなど各モダリティ別の診断学については,今まで成書も多いのですが,私たちにとって画像診断学の入門書ともいうべき,基礎的な医学知識をもとに疾病と画像をわかりやすく記述した著書の必要性を痛感していました。
『臨床医学概論』では,画像診断に必要な疾病と症候を中心とした基礎的な医学概論から,代表的な各疾病に対し,診療で最も多く用いられている画像(内視鏡,超音波,X線CT,MRI,SPETC,X線写真など)をとりあげ,わかりやすく解説しました。
これから画像診断を勉強される医療従事者や学生,教育分野では医学概論,臨床医学概論,画像診断学などの教科にご使用いただければ幸いです。
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