書評
今村 哲理
注腸X線検査の標準化
―1cmの大腸癌を見逃さない―
 
監  修:(社)日本放射線技師会・消化管画像研究会
編  集:注腸標準化研究会

■B5判・並製 ■148頁
本体価格 3,000円(税別)
2002年10月10日発行
ISBN4-86003-308-6
 
在庫僅少

 “救命可能な大腸癌の発見”をスローガンに,安全かつ高精度の検査を確立するための検査指針として,1997年に『注腸X線検査標準化(案)』を刊行。以来,関連諸学会にて本書に示した標準化が広く認知されるに伴い,基準の不明瞭な点,理解しにくい点,現実に必ずしもスムーズにできない点などの意見や要望をもとに大幅な改訂を行い,『標準化(案)』から検査指針の『標準化』として装いを改めて刊行。

 いまや,消化管のX線画像検査を最先端で担っているのは診療放射線技師であることに疑義を挟む者はいないでしょう。今回刊行される『注腸X線検査の標準化』は,放射線技師が行う大腸検査業務の精度をより高いものにすることを目的にしていますが,本書が,放射線技師自身によって作り上げられたものであることに大きな意義があります。
(序文より抜粋)
社団法人 日本放射線技師会会長 熊谷 和正

(368KB)
4.結果の標準化(画像評価基準)
2.評価項目
 
(64KB)
4.結果の標準化(画像評価基準)
4.画像評価と描出率との関係について
 
(420KB)
4.結果の標準化(画像評価基準)
4.画像評価と描出率との関係について
 

(208KB)
5.過程の標準化
3.造影
 

 
推薦のことば
 
主要目次 詳細な目次を見る
1.基本理念 (有馬浩美,窪木洋一,大棒秀一)
  1.二次検査であること
  2.受検者を第一義とすること
  3.結果の標準化であること
  4.結果に基づく過程の標準化であること
  5.責任ある検査を実施すること

2.大腸癌検診システムにおける
  注腸X線検査の位置づけ (西川 孝,鶴田恭央,森永宗史)
  1.大腸癌検診システムについて
  2.大腸癌検診における二次検査
  3.大腸癌検診における二次検査の方法と問題点
  4.二次検査の精度

3.基準病変 (奥田圭二,森永宗史)
  1.大腸癌の診断・治療の現状
  2.検索基準病変
  3.「1cm」を基準とする根拠
  4.検索基準病変を大きさで規定した理由
  5.肉眼形態と画像明瞭度
  6.基準病変例
  7.基準病変の描出の心構え

4.結果の標準化(画像評価基準) (腰塚慎二,柏木秀樹)
  1.基本構成
  2.評価項目
  3.画像評価例
  4.画像評価と描出率との関係について

5.過程の標準化
  1.前処置腰 (塚慎二,柏木秀樹)
  2.造影前の前処置評価 (島田育廣,中村裕二,森永宗史)
  3.造影 (能瀬之宏,北川まゆみ)
  4.被ばく (工藤安幸)

6.受検者に対する接遇 (吉田浩子,高井正史,板谷充子)
  1.受検者心理の理解
  2.検査の予約から終了まで

7.安全な検査を行うために (長野高広,腰塚慎二)
  1.緊急事態の予測
  2.検査の前
  3.事前の対策
  4.事後の処置(撮影室での対応)

8.標準化の運用 (腰塚慎二,大牟田正幸,結城朋子)
  1.標準化の運用手順
  2.標準化における基準
  3.検査環境(装置・感材系)
  4.画像評価の手順と集計
  5.評価結果のフィードバックと改善対策
  6.検査報告書
  7.全国集計データの作成
  8.最後に

―補記―
読影(注腸X線写真の読み方) (井上啓二,吉本 勝,腰塚慎二)
  1.全体の読影手順
  2.病変の一般的な読影手順
  3.異常所見の基本パターン
  4.検査報告書

付録(注腸X線検査を受けられた方へ)
付録(安全な検査を行うために)
 
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