プロローグ:人は放射線なしに生きられない

 「じゅんちゃん、夏の間にしっかり日焼けしておけば、冬に風邪ひかないのよ」
皆さんも、子どもの頃、そうした話を、お母さんから、聞いたのではないでしょうか。太古の昔から絶え間なく、地球に届いている太陽からの核エネルギーは、生命の源です。その太陽を国旗とする私たちの国です。

 紫外線を含む太陽放射線をしっかり浴びる生活は、健康にいいことが、最近の医学で次第にわかってきました。本書は、古来より続く日本人の健康生活の素晴らしさを、最新の放射線医科学で証明するとともに、健康増進の秘訣を示します。

 太陽放射線をはじめ、自然食品に含まれるカリウム放射能、ラジウム温泉、最先端の核放射線医学を例に、「人は放射線なしに生きられない」となる、生命と放射線を結ぶ3つの法則を示します。これで、皆さんの一層の健康増進は間違いありません。

 大きな病気になって治療で苦労するよりも、健康増進や、健康不良状態を健康に転じるほうが、よっぽど良いわけです。本書は、必ず、あなたの健康にお役に立ちます。

 本書の中で、放射線と私たちの命や健康について、なぜ高田純が、専門家として皆さんへ、お話できるのか、その科学の背景となる私の生き方、医学物理の専門についても、少しですが、最後に触れさせていただきます。