改訂版 編著者 序:改訂版 超実践マニュアル MRI

 超実践マニュアルMRIを発刊してから,4年が経過した.おかげさまで,本書は非常に好評で,多くのMRIを担当する技師さんから称賛を得られた.当初本書は,ローテータの技師の方たちを対象としたコンセプトであったが,発刊後,多くの研修医(放射線科にローテーション)の方たちにもご購入いただき,評価を得ている.

 しかし4年の間の医療の進歩は凄まじく,すでに内容的にも「古い」と思われる記述が散見された.MRIでは,常に新しい撮像法が開発され,それが有効であれば各施設のルーチン検査に随時組み込まれているのが現状である.また静磁場強度も3Tの装置が普及し始めている.3T装置では,その特性を生かした撮像法の変更を必要とする.

 以上のことから,「超実践マニュアルMRI改訂版」を出版することとなった.本書は臨床の検査に必要な最新の撮像技術とシーケンスが満載されている.特に,3T装置の特徴,特性そして各部位での検査にどのように使用すればよいかを掲載した.また,最近多用される体幹部での拡散強調画像の使い方に関しても解説している.

 よりグレードアップした本書を,コンソールの横に置いていただき,検査前や検査中に参考にしていただければ幸いである.

 最後に,本書の刊行に多大な協力をいただいた医療科学社出版部の斎藤聖之氏に感謝いたします.


2010年3月吉日
小倉 明夫